【講演レポート】ゲーミフィケーション2018最前線 ~授業・研修は「楽しい」が正解! 学生・受講者の心をつかむ6つの手法とは~

eラーニングアワード2018に参加しています。株式会社エレファンキューブもブース出展していますので、是非お立ち寄りください。一方で、講演も多数開催されています。

今回、多くの講演の中から最初に聴講させていただいたのが、「岸本 好弘氏」によるゲーミフィケーションに関するこちら。勉強が基本嫌いで、楽しくなければ脳が拒否する私はワクワクして参加!!

ゲーミフィケーション2018最前線 ~授業・研修は「楽しい」が正解! 学生・受講者の心をつかむ6つの手法とは~

元ゲームクリエイターで数十本以上のゲームを世の中に出してきた講師による講演は、講義そのものも面白い演出が組み込まれていました。

全ての研修や授業でいえることかもしれませんが、「つかみ」はものすごく重要。ゲーミフィケーションを取り入れた講義は、とにかく出だしからしっかり関心をつかむために、「面白さ・楽しさ」をうまく演出しています。なので、登場から「パフパフ♪」と音楽演出付きです。登場といっても、最初から準備のためにずっとそこにいらっしゃったのですが、音楽があると、「よしここから講義が始まるぞ」という切り替えとして、とてもいい始まりに感じました。

 

ゲーミフィケーションを研修や授業に取り入れる。ゲーミフィケーションの考え方は、多くの大人が一度は体験してきた「つまらなくてもいい。とにかくやるのだ!!」「勉強は楽しいもんじゃない。修行だ!!」的な考え方ではなく、「ゲームのように楽しく」を研修や授業に取り入れて、効果を上げようというものです。

 

「つらい修練」をすることに変なアドレナリンを出す人もいるので、今もって勉強が楽しいということに抵抗を感じる人もいるかもしれません。しかし、「研修も勉強も楽しい方がよい」という講師のお話にはうなずける部分が非常に多かったです。特に後述しますが、「即時称賛」は意識しないと不足しがちなものであると感じました。教育の中ではある意味必須ビタミンみたいなものだけど、日本人の多くが不足しています!!

ゲーミフィケーションを教育に取り入れる際の6つの工夫

お話しいただいたポイントは6つ。ざっくりとまとめてみました。

 

(1)能動的参加

やらされている感をいかに無くし、自発的に来たという意識を持たせるかがカギ。

 

(2)称賛演出

「すごーい、パチパチパチ」のように、わかりやすく褒めてあげる。大人だって褒められたらうれしい。やる気が出る。一方で、多くのケースでは日ごろ褒められていない実態が浮き彫りに。

 

(3)即時フィードバック

レポートを出して、評価は半年後・・・、では遅すぎる。翌週の講義ではフィードバック、時間がなければ、良かったレポートの発表など、さわりだけでも行うこと。

 

(4)自己表現

自分で自由に選べる、作れる、表現できる。そんな要素があると楽しくてやる気が増す。

 

(5)成長の可視化

どれだけできたかわからないと、モチベーションを維持しにくい。成果をポイント制(1課題につき1ポイント)にするなど、見える化を。

 

(6)達成可能な目標設定

目標はわかりやすく。また、評価システムの開示をするなど、「どうしたら目標達成できるか」をわかりやすくしてあげる。

 

確かにこれらはヒットしたゲームの多くに盛り込まれています。特に「目標設定」は明確でないと、永遠にクリアできる気がせず、途中でやめてしまうことも多いです。ゲームは強制されることはほとんどなく、みんなが自発的に手に取るもの。それゆえ、「楽しく」「愛される」工夫がされつくしているのですね。

そして、ゲームで出来て「勉強」で出来ないわけはない。ゲーミフィケーションを取り入れていくことで、勉強に夢中になる人ばかりになる未来も近いかもしれません。

勉強が修行の時代は終わりを告げた?

どうも子供時代の勉強は、その多くが修行のようなものでした。眠くても無理やり頭に単語を詰め込み、漢字のテスト前だけ必死で漢字を書き殴り・・・。この勉強が何の役にたつのか考えてしまうくらい、基本楽しくないものでした。そしてそんな楽しくない勉強は、やっぱり大人になると大半頭から抜けていってしまっているのです。

一方、楽しかったことは鮮明に覚えていて、勉強に関しても好きな強化や題材については、仕事に全く直結しないにもかかわらず結構覚えているものです。やっぱり好きこそものの上手なれというか、まずは楽しいから入ると成果も上がりやすいし定着率もよいでしょう。

「勉強は楽しい」が普通

脱線したけれど、やっぱり勉強を楽しくするためには、ゲーミフィケーションの力は重要だと思います。現在は勉強する対象が多く、教科・教材も今後学びきれないくらい増えていくでしょう。取捨選択しながら効率よく学習していく事が必須になります。「楽しさ」の構築により、勉強効率を上げて、モチベーションもあげていく。詰め込み式の勉強スタイルが「過去の遺物」になる日も近いはずです。

今回、35分の講義がとても短く感じました。だって楽しいから!!

 

最終更新日: 2019-06-25