企業研修が変わっている!!集合研修が当たり前であり、ほかの選択肢はほぼないに等しかった時代から、eラーニングを導入する企業が確実に増えています。その背景には、新卒入社で社員が一斉に入社する方式が廃れたことがあります。時期を問わない中途入社や、国外からの入社が増えたことにより、4月に一斉に研修を行うことが難しくなった現状が、研修のありかたに変化を求めているのではないでしょうか。
企業研修の変遷
近年企業には高いレベルでの人材育成が求められています。一方で、中堅社員が不足しており、若手に十分な指導を行う受け皿がないといった問題を抱える企業も多いでしょう。こういった現状を踏まえ、企業は質の高い研修や人材育成の維持のために、デジタルコンテンツの導入を進めています。
eラーニングやアプリといったデジタル教材を利用することにより、これまで研修を受けることができなかった遠隔地の社員や産育休中の社員にも研修を届けることが可能になりました。また、多数の社員を一度に同じ場所に集めるという大掛かりなスケジュール調整から解放されたことにより、社員や人事の負担を減らすことにも成功している事例もあります。
企業研修とeラーニング
企業のeラーニング導入事例は年々増加しています。特に人を介さずともある程度学べる知識部分の習得でeラーニングを利用したり、パソコンスキルの習得にeラーニングを利用したりすることは、徐々に一般化してきています。eラーニングを用いることで、場所や時間の制約から解放され、講師スキルによって習得度にばらつきが出ることも減りますので、研修担当者の負担を減らす意味でも役立っているといえるでしょう。
接遇・マナー・コンプライアンス研修とeラーニング
近年話題に上がるのが接遇研修です。接遇とマナーは混同されやすいですが、根本的な違いはホスピタリティではないでしょうか?マナーは社会人としての最低限の礼儀であり、ある意味画一的なものです。一方接遇は、個々の事象に合わせて臨機応変に対応し、顧客満足度を高める目的があります。
このようにいうと、接遇はある意味才能やセンスによるところが大きいと思われがちですが、ある程度はパターン化できるものがあります。お客様も、みなさまそれぞれに希望や抱えている問題は異なりますが、ある程度会社として提供できるサービスや信頼を得やすい受け答えは決まってくるからです。とはいえ、接遇は会社のあり方や考え方によって違いが出てくるものでもありますので、市販の本だけでは対応しきれない部分も・・・。ある程度オリジナリティが必要ということですね。
さらに、年々重要度が増し、内容も細かくなってくるのがコンプライアンスや安全対策の研修です。これらは、企業のあり方によって基準が異なり、その企業の理念が反映されやすい部分でもあります。しっかりとした研修内容の構築と共に、すべての社員に確実に習得させることが強く求められる部分でしょう。
上記のような「接遇・マナー・コンプライアンス」研修においても、eラーニングは多くの実績を上げ、高い評価を得ています。eラーニングを導入することによって、新入社員だけでなく、中途入社の社員や、管理職に昇任した社員などにも、都度かつ定期的に研修やチェックテストを受講させることが可能です。きちんと研修を受けさせることで、人材育成だけでなく企業としての信頼感UPにも寄与できるでしょう。
OJT・演習・実技研修とeラーニング
もちろんすべての研修をeラーニング化できるわけではありません。演習や実技を必要とする場面では、どうしても人対人の指導が必要になることや、特殊な器具が必要になることがあります。このような場合には、事前に知識部分をeラーニングで習得したのちに、演習や実技部分のみを集合研修で行うなど、複合的にeラーニングと集合研修を組み合わせていくことをおすすめします。事前に学習してくることで、受講者の質が高まり、演習や実技の効果を上げることにもつながるでしょう。
変わっていく企業研修にeラーニングの導入を
企業における研修は常に変化を続けています。現在管理職についている人が、新人時代に受けたものと、現在のあり方は大きく変わっていることでしょう。変わりゆく企業研修の中で、eラーニングが一般化する日はもうすぐそこです。
最終更新日: 2019-06-25