polca(ポルカ)というアプリを知ってますか?
クラウドファンディング大手の株式会社CAMPFIREが先月リリースした「フレンドファンディング」というコンセプトのアプリです。
先にお伝えしておくと、ステマということでもないですし、会社のサイトに掲載しつつも、支倉個人の考え100%ですが、久々に「これはすごい」と思ったサービスだったので記事にします。
※以後「CAMPFIRE」という記述は運営会社名ではなく従前からあるクラウドファンディングサイト(https://camp-fire.jp/)を指すものとします。
フレンドファンディング?
CAMPFIREの新サービス「polca(ポルカ)」が作る、友だち同士の経済圏
なぜこのアプリが生まれたのか、家入一真氏へのインタビュー記事がわかりやすいので、まず紹介します。
「CAMPFIRE」でたてたプロジェクトは、広く公開され、不特定多数から資金を集めるのに対して「フレンドファンディング」と脈打った「polca」は、プロジェクトを作ってもどこにも公開されず、自分で友達に伝えるか、Twitter等で拡散するしかありません。
polcaの想定している利用シーン
家入さんの著書「なめらかなお金がめぐる社会。」(p.068)には以下のようにありました。
身近な友人や会社の同僚、サークルの仲間、地域のつながりなど、緩やかに閉じられたコミュニティ、個人と個人が繋がりあう小さな経済圏の中で、気軽にお金を集めたり誰かを支援したりする仕組みは出来ないか? というアイデアからpolcaは生まれた。
典型的な都会型人間の私の感覚で正直に言うと・・・これはまったく同意ができませんでした。友達や同僚との間で、食事をおごる・おごられることもありますし、モノをもらう・あげることにも抵抗はありませんが、お金だけをやりとりするのは、正直「めんどくさい」です。対価として「恩」という何か義務が発生しているように感じてしまうし、それを感じられても困ります。
その点、知らない誰かを支援する「CAMPFIRE」のようなクラウドファンディングは理にかなっています。「プロジェクト出す側は、手間のかかる「リターン」を設定していて大変そうだな」と思いつつも、それによって後腐れなく関係が終わる感じが好きです。
はじめてのプロジェクト
polcaのコンセプトにまったく同意できなかった私ですが…8月14日にシエラレオネで洪水被害が発生したときに、すぐに何か行動をしたく、勢いでプロジェクトを作ってみました。直後のツイートが以下。
洪水被害のシエラレオネに支援金を送りたい!(polcaの使い方間違ってる気がするけど気にしない) #polca #SierraLeone https://t.co/bTYLW25exC
— 支倉常明☺︎polcaでシエラレオネ支援 (@tsunet111) August 17, 2017
文字数制限いっぱいまでテキスト書いて、全文ページのタイトルになっていて、明らかに使い方間違えた感漂ってましたが、テキスト修正もできないし、ツイートしてしまったし、そのまま公開。
その後、使うなら「支援する側」も経験してみなければ、とカード情報を登録してTwitterで #polca検索 をしてみると面白い現象が見えてきました。
実際に起きている現象
- フレンドファンディングといいながら、友達ではなく不特定多数に支援求めている人がたくさんいる!
- 支援する側で #polcaおじさん、#polcaおばさん などのハッシュタグが生まれて積極的に支援している人がでてきている!
- 支援してくれた人と支援された人のつながりが生まれている!
- 支援してくれた人のプロジェクトに支援し返す、といった文化が生まれている!
なんというか、暖かい世界が生まれていました。
もちろん、いろいろな有象無象の目的が見え隠れしているのは感じるのですが…それを超えて「お金」を中心にして優しいつながりが生まれているのが衝撃でした。
これは革命だ!
さいきん「必要な人に必要なタイミングでお金が回るにはどうしたらよいか」を考えています。
ビルゲイツのような資産家ができることもありますが、人よりちょっとだけ余裕がある人ができることもあるのではないか・・・と。
例えば今、あまっているお金が10万円あったとして、自分の将来のためにその10万円貯蓄しておくのも大切ですが、今この瞬間、災害ですべてを失った人に10万円使うことのほうが絶対に有効なお金の使い方だと思っています。
もっと小さなことでも・・・
例えば、別に飲まなくてもよい缶ジュースをなんとなく買う120円より、3日間食うものがなくてやっと買えたコンビニのおにぎり120円のほうが、絶対に価値があるはずです。
そこででてきた polca というアプリとそこで生まれている暖かい世界。
「これは革命だ!!」と思いました。
被災者支援とか大それたことではなく「○○に行きたい」とか「○○が欲しい」みたいな私欲でもよいのです。人よりちょっとお金がある人が支援して、それが満たされれば。
従前のクラウドファンディングのように「もっともらしい理由とストーリー」をつけてプロジェクトを立てなくてもよいし、直接Twitterなどで告知して拡散して集まっているので「縁」みないなものも感じられて、心理的な距離も近い。
実際にやってみると・・・、polcaで支援されると支援したくなるのです。
300円支援した人から、600円の支援を返してもらったりすると、なんかもう感動します。
今、若くてお金ない人は気兼ねなく支援もとめればよいのです。
稼げるようになったとき、絶対に支援してあげたくなってお金の好循環が生まれます。
このアプリをきっかけに、もっともっとなめらかに小さな単位でお金が回るようになって、奨学金という名の借金まみれになる人、ブラック労働から抜け出せない人、売春でしか生き抜く方法を知らない人、そんな人が減らせるのでは!とまで思っています。
私が支援させていただいた一例
支援した一覧をみる機能がないので1つ1つは覚えておらず、かつ達成しているものも多いので、この記事執筆時点で進行中、かつ私が支援させていただいたものを勝手に紹介
パソコンまずは安いのを買う。そして親にやる気を見せていいの買ってもらう計画。なので支援お願いします。https://t.co/213iTDEPps
— you(中学生) (@youchikorita) September 9, 2017
お母様のスマホでやっているらしい中学生。
https://twitter.com/natsu_travel94/status/902714469020606464
何かの時にGoPro借りようかと。若い人の挑戦は応援したくなる。
#polca #polcaおじさん #polca のおかげで、先月息子は4回もコミュニケーションのリハビリに行くことができました。
集団でのコミュニケーションリハビリも始まり、日常的に発語が増えているのを実感しています。
https://t.co/pywkzjohl4— オオサコ@経験発信者 (@undoumania) September 11, 2017
こういう使い方増えたらいいなーと思って。
#polca を始めて12日。
武本さん @Tna_0707 に頂いた500円を合わせて、3万円を超えました。59人中49人は知らない人。支援=お金の価値では収まらないご縁で胸がいっぱいです。polcaを通じて優しさに触れ孤独ではないと知り、今日も頑張ります。#おこのpolca pic.twitter.com/vHeWFl8CaA— YOKO MORI (@yokonoosakana) August 29, 2017
この方も書いてますが、ほとんどが知らない人が支援してくれます。
大変有難いことに2日連続で、ご支援を頂きました!@tsunet111 さん、誠にありがとうございます!なめらかなお金のめぐりを体感でき嬉しい限りです。きちんと繋いでいきます!#polca https://t.co/XIkYnmuD4Q
— kawayu (@HumbleDays) September 9, 2017
家入さんの著書を送るというのも支援しました。たしかにこの本は、周りの人にお勧めしたい。
あと55%です!お願いします!
また一人海外で見つかったようです。難病の妻の医療費を援助して欲しいです。妻は国内で数人、世界でも30人程度の特殊な病気を罹患しています。しかし、患者数があまりにも少ないため、難病 #polca https://t.co/a5Ufk6zTB0
— ずんだ@polcaから起業 (@_zunda__mochi_) September 9, 2017
どうしても少数派の難病などは、大変だよなーと思って支援。
問題もでてきた
リリースから1か月ちょっと。
ただ場を荒らす人、明らかに嘘とわかる支援募集している人など、いろいろな問題点が見えてきています。
が・・・それを超えて革命だろう!と感じたので記事にしました。
ステマではないですが、みなさん使ってみてくださいー。
そして・・・polcaで流れているお金のカード手数料、振込手数料などをすべて負担して運営している株式会社CAMPFIREかっこよすぎです!
最終更新日: 2017-09-14